幅広い将来の活躍の場

病院臨床だけではない、幅広い将来
管理栄養士は医師や薬剤師と同様に、厚生労働大臣から免許を受けた国家資格です。健康な方だけでなく、病気を患っている方や食事がとりづらい高齢の方などに対し、専門的な知識と技術により食事の栄養管理や指導を行う、栄養の専門職です。培った専門性を活かし、医療施設、老人福祉施設、小・中学校、行政機関や企業など幅広く活躍しています。
Point
卒業と同時に管理栄養士受験資格を取得

病院 

専門的な知識、技術を活かし病院・福祉施設等で治療や療養に貢献する


病院や診療所の医療現場で、「チーム医療」の一員として、入院患者や通院中の患者一人ひとりの病状に合わせた栄養管理や栄養指導を担います。また、心身の状態に合った食事療法を行うことで症状の悪化や再発を防ぎ、病状の改善や回復に貢献します。福祉施設・介護施設における栄養・食事管理や最近では薬局やドラッグストアの窓口で薬剤師と連携して栄養指導を行うニーズも増えてきています。
病院
病院で活躍する卒業生
食の知識で予防医療に貢献栄養指導への感謝の言葉がやりがいに
国立病院機構 横浜医療センター I.Aさん 2022年卒業
小学生の時、病気を予防できる栄養素があると知ったことをきっかけに、食の知識で予防医療に貢献したいと思い、病院栄養士をめざしました。現在は栄養指導や集団教室、褥瘡回診などに携わっています。日々の生活習慣を変えることは、簡単なことではありません。そのため栄養指導では、自分が提案した食行動を実行してくれた時や、「教えてもらってから良くなりました」という言葉を頂けたとき、非常に大きなやりがいを感じます。

公務員

保健所・保健センターでの栄養指導や、小中学校などで栄養職員・栄養教諭として活躍する


都道府県や市町村などの保健所や市町村保健センターなどに勤務し、都道府県や市町村の健康政策を企画・立案したり、その政策に基づいて、地域住民の健康づくりのための調査やイベントを実施したりします。乳幼児から高齢者まで、全ての年代の健康教育、栄養相談、そして、食環境整備などの業務を担います。また、小中学校で栄養職員・栄養教諭として学校給食の提供から栄養や食事の教育・指導を行います。また、厚生労働省をはじめ、中央省庁で栄養系技官として国における栄養施策に携わる業務もあります。
公務員
公務員で活躍する卒業生
健康を自ら管理する意識をもてる社会へ向け、未来に続く制度をつくる
八王子市 福祉部 高齢者いきいき課 I.Mさん 2020年卒業
在学中の勉強や実習などを通して、幼少期からの食育や健康を自ら管理する意識を持てる社会環境づくりが必要だと考え、行政栄養士をめざしました。現在は、介護保険に関する計画の進捗管理や策定を主に行っています。専門性に加えてデータや社会情勢を読み解く力を発揮できるのが行政栄養士の醍醐味だと思います。様々な視点から高齢者の健康や生活を支えながら、未来に続く制度づくりができることにやりがいと責任を感じています。

企業( 総合職)

食品関連企業で新製品や新メニュー提案などの計画の立案と提案ができる


食品会社などでメニューや商品の開発、さらに最近では注目の高い機能性を持った食品の開発などに管理栄養士の食に関する知識が大きく貢献しています。仕事内容は企画立案、研究開発(試作・試食)のみならず市場調査、販売促進、流通及び品質管理にまで、その範囲は広がります。また、食・栄養に関する幅広い知識を持って、営業・広報などの部署で活躍する場合もあります。
企業
一般企業で活躍する卒業生
大学での学びを活かし、食で楽しさや幸せを届けられるような商品開発へ
株式会社ニチレイフレッシュ F.Kさん 2020年卒業
食で人々に「楽しさ」や「幸せ」を提供したいという考えから食品会社を軸とし、縁の下の力持ちとなり食を支えるBtoBの企業を中心に就職活動を行い、株式会社ニチレイフレッシュに入社しました。昨年まで2年間営業をし、現在はコンビニエンスストアを中心にお客様のご要望に合わせた商品開発の業務をしています。今後は、大学時代に学んだことを活かしながら、ニチレイフレッシュにしかできないこだわり商品を開発したいです。

ピックアップ授業 特色ある学びに触れる

食品学実験
食品の科学的性質を理解し、食品成分の分析技術を修得
食品の5 大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルについて、身近な食品を試料としてそれぞれの成分の定量分析を行います。これらの実験を通じて、分析原理と食品の科学的性質を理解すると共に、正しく定量するための器具の扱いや手技を修得します。発酵食品などについては、測定結果からその食品が原料素材からどのような変化を経てきたかを考察します。また、加工食品の性質や成分について、法律に基づいた基準値の範囲にあるかどうかを実際に測定して確認します。これらの実体験を通して、食品に対する理解を深め、講義で得られた知識を管理栄養士として活用できる知恵へと高めていきます。
食品学実験
栄養教育論実習
行動変容に必要な栄養指導のスキルを身につける
管理栄養士は個人や集団に対し栄養指導を行います。これは正しい知識の提供だけでなく、自身の生活習慣に対する気づきや発見につなげることで、より良い食習慣・食行動への行動変容を促すためです。よりよい行動変容のために、対象者にどのような働きかけが必要なのか、またどのような資料(媒体)を用いることが有効なのかを考えて実践していくことは、管理栄養士にとって重要なスキルの一つです。栄養教育論実習では、対象者に合わせた栄養教育計画の立案や適切な資料(媒体)作成のスキルを身につけ、ロールプレイングや発表を行うことで、実践的な栄養指導のスキルの修得をめざします。
栄養教育論実習