【短期】カンボジア海外教育研修(国際学科 Y.Nさん)◇カンボジア
留学種別:短期エリア:カンボジア
参加時期:2019年度 8月
参加プログラム:カンボジア海外教育研修プログラム
昭和女子大学の協定大学であるプノンペン王立大学は、50年の歴史を持つカンボジア国内最大の王立(国立)大学で、ASEAN University Network(AUN)に加盟している大学です。
本学に毎年授業履修の留学生を受け入れています。
この研修では日本語会話ボランティアを行うほか、現地の小学校で授業実習を行います。
また、現地のNGO等を訪問しカンボジアの歴史や文化、発展途上国の現状を学ぶ機会も充実しています。
昭和女子大学の協定大学であるプノンペン王立大学は、50年の歴史を持つカンボジア国内最大の王立(国立)大学で、ASEAN University Network(AUN)に加盟している大学です。
本学に毎年授業履修の留学生を受け入れています。
この研修では日本語会話ボランティアを行うほか、現地の小学校で授業実習を行います。
また、現地のNGO等を訪問しカンボジアの歴史や文化、発展途上国の現状を学ぶ機会も充実しています。
留学しようと思ったきっかけと留学の目的について教えてください。
途上国に住む人の日常生活や文化を知りたかったことがきっかけです。ただ旅行で行くだけでは観光客向けの様子しかわからないのに対し、日本語が話せる現地の先生やカンボジアに何度も足を運んでいる先生が引率して下さるとのことで、より深くカンボジアの歴史や文化に触れることができると思ったため参加をしました。
留学前にどんなことを感じましたか?また事前準備などについて大変だったことはありますか?
履修した科目は、英語、現代世界史、音楽史、ミクロ経済学、グローバリゼーションと発展にする授業です。英語の授業では大学でレポートを書く際に知っておくべきことをとことん教えてもらい、そのあ現地の小学生と大学生に授業をするプログラムだったため今回参加した多くの学生が初等教育学科所属でしたが、私は授業をした経験も無かったため、自分たちで海外の学生を相手に授業内容を考えて1から準備する事に不安がありました。大体の授業時間などは決めていましたが、予定通りに事が進むとは限らない、予期せぬ変更なども有り得るので、時間が余った時のための予備内容なども考えておきました。とはひたすら書いては直しそして提出。現代世界史ではヨーロッパ中心主義を排除した現代世界史の教科書を用いてそれについてクラスの人々と話し合いをし、今まで生徒が持っていた世界史の観点を正す。音楽史ではそれぞれの時代の音楽の特徴や活躍した人々について、読んだり、聞いたりする。ミクロ経済学はその名の通りミクロ経済学を学ぶ。グローバリゼーションと発展に関する授業では、現代世界史の授業同様、あらゆる教科書の一部を読みそしてクラス全体で話し合いながらなぜ書いてある意見が正しいのか、矛盾しているのか考える。以上のようなこと各授業でしました。特に印象に残っていることは何ですか?
予想はしていましたが、インフラが余り整っていなかったことはやはり印象に残っています。道路は比較的整備されていましたが、少し都心部を離れ郊外に出ると全く整備されていない道路に出くわしたり、その道沿いにトタン屋根でできた簡易な家々が並んでいるのを何度か目撃しました。都市部に位置する小学校でさえ1日に何度も停電が起き、電気を使わずに授業をしていたことなどは衝撃的で、先進国やインフラが整っている国や地域との教育環境格差があってはならないと強く感じました。また、カンボジアには1970年代にかなり悲惨な独裁が行われており、今回のプログラム内で虐殺センターや資料館に足を運びかなり衝撃を受けましたが、最近の学生ではその悲惨な過去を知る人が少ない、教育を受けていないという事実にも驚きました。
日本では負の遺産に小学生で足を運ぶ人もいますし、必ず学校の授業でその悲惨さを学習するが故に、自国の歴史の教育がきちんと行われていないという現状にも懐疑的でした。しかし小学生の授業を実際に体験し、学生は午前か午後どちらか一方しか義務教育の授業を受けることができない教育の現状が招いた結果ではないかと感じました。
留学中一番楽しかったこと、参加して良かったと思ったこと、また自分自身を振り返り変わったと感じる部分があれば教えてください。
今までヨーロッパやアジアなど先進国にしか足を運んだことがなかったため、途上国で新たな人々の生活や文化を知ることが出来、すべてが新鮮で刺激的な1週間でした。人伝いや本、授業などで何度も途上国の人々の暮らしは知ったつもりではいましたが、やはり自分の目で見るのとでは受け止める重さが違うと感じました。また逆にカンボジアから学ぶこともたくさん在り、カンボジアの人たちはエコで、環境問題に対する取り組みがきちんとされていました。レストランのストローがプラスチックではなく紙や竹でできて使いまわしできるものだったり、LED照明を使用していりしていました。日本では促されてはいるが実際に利用している人はごくわずかであるため、都心部でのこうした積極的な取り組みに感動し、他国もこれに倣っていくべきであると強く感じました。
SDGsなどで、貧困をなくす、質の高い教育をみんなに、ジェンダー平等などが謳われていますが、実際に日本よりも水準の低い現状を自分の目で見たことで、持続可能な社会の実現により寄与したい気持ちを高めることができました。
今後留学を検討している方へ、参加経験者としてのアドバイスをお願い致します。
教育でも国際関係でも少しでも気になる要素があるならば、想像よりもかなり多くのものを吸収できるので行く事をおすすめします。旅行で行くだけでは知りえないカンボジアの現状や生活を身近に経験することができ、カンボジアに何度も足を運ぶ先生の引率の元、充実したプログラム内容を組んでくださっているので必ず今後の糧になると、プログラムを終えて感じています。英語スキルがないからと悲観する必要も全くありませんので、是非チャレンジしてみてください。