【短期】アメリカ栄養士研修(管理栄養学科S.Yさん)

【短期】アメリカ栄養士研修(管理栄養学科S.Yさん)

留学種別:短期
エリア:北米
参加時期:2022年度春季休暇中
参加プログラム:アメリカ栄養士研修
ボストン近郊の病院や福祉施設など食品提供に関わる施設での栄養士業務見学や、現地大学での栄養・疫学研究者との意見交換などを通じて、アメリカでの栄養士の在り方を学ぶ研修です。日本との食に対する考え方の違いを理解し、国際的視野をもつ栄養士を目指します。

本プログラムへの参加のきっかけと目的について教えてください。

高校生の時から、大学生になったら留学を経験してみたいと思っていたのと、自分の興味分野の食について勉強できると知ったからです。栄養学について英語で学ぶこと、他国の文化について学び理解することで視野を広げることを目的に参加しました。

授業や課外活動について教えてください。

授業は全て英語でしたが、通訳の方について頂いたので、英語が分からなくてもみんな理解して進めることが出来たのでとても安心しました。語学力も向上させたかったため、1日1回は発言することを目標に授業を受けました。徐々に目標を上げて行き、最後は1授業3回発言することも出来ました。座学とフィールドトリップがあり、座学は最初数分間、昨日何やったの?週末どこ行った?などスモールトークから始まり、和やかな雰囲気で授業を受けることが出来ました。ゲストスピーカーの先生の授業に備えて単語を覚える時はゲームアプリを使って個人やチームで競って覚えたりと、アクティビティ要素が多く、楽しかったです。フィールドトリップでは、美術館タフツ大学、リーヒー病院、ホールフーズマーケットに行きました。どこに行っても目新しい発見があり、日本を客観視することが出来ました。栄養学に興味がある子は、特に色んな食品があるホールフーズマーケットは楽しめると思います。

スクリーンショット 2023-09-22 115459
スクリーンショット 2023-09-22 115734
スクリーンショット 2023-09-22 115948

放課後や休日の過ごし方を教えてください。

放課後は、初めて受けた授業がびっくりするくらい何も聞き取れなくて悔しい思いをしたので、自分の部屋や勉強スペースで明日の予習をしたり、その日したことや感じたことの日記を書いていました。また、寮の中にあるジムで友達と気分転換に走ったりして過ごしました。休日は、ボストン観光を楽しみました。街並みが日本と全く違ったので、街を歩いているだけでも楽しかったです。レッドソックスの本拠地であるフェンウェイ・パークや、オペラハウス、ボストン茶会事件博物館、図書館、美術館、ハーバード大学、MITなどを巡りました。ボストン茶会事件博物館での、茶箱投げ体験が楽しかったです。また、実際にスタバで1人で英語で注文することも目標にしていたので、それが出来たことが嬉しかったです。

スクリーンショット 2023-09-22 120055
スクリーンショット 2023-09-22 120223
スクリーンショット 2023-09-22 120708

特に印象に残っていることを教えてください。

クロージングセレモニーの時に、授業を担当してくれた先生の力強いハグから言語が伝わらなくても楽しかったよ、ありがとうという気持ちが伝わってきて2週間しかいなかったのに涙が出てきたことです。中学・高校の卒業式ですら全く泣いたことがなかったため、自分でも泣いたことに驚いたと共に、2週間だけでもプログラム中に自分と向き合えたことを実感しました。他には、仲間の成長を見ることが出来たことです。最初はみんな英語を話すことに抵抗があり、授業でも発言することは少なかったけれど、回数を重ねていくうちに、発言する子が増え、授業以外の時間に英語が話せるようになりたいと友達同士で英語だけで喋っている子もいました。そんな活き活きとしている姿を見れたことが嬉しかったです。また、留学最終日が私の誕生日だったのですが、同じクラスの子がサプライズで手紙をくれたことが強く印象に残っています。その手紙の中に、授業後に私が予習している姿を見て、やる気を貰ったというメッセージがあって、心が温かくなりました。

プログラム参加を通して、成長したことや変化したことはありますか。

自分から動く力がつきました。周りに頼らず、自分のやりたいと思ったことは、まずやるようになりました。日本語が通じない環境、日本の当たり前が当たり前では無い環境、日本では有り得ないようなこともあり、最初は受け入れることに抵抗を感じましたが、受け入れられるようになった時、1つの考え方に縛られなくなり、物事を客観的に見ることができるようになりました。このお陰で、今は生きやすさを感じています。また、人間、やらなきゃいけない環境に放り込まれると、なんだかんだやるんだということも実感出来ました。だから大丈夫です。留学に対して不安を持っている子でも、やらなきゃいけない環境に自分を置くと、やり抜くことが出来ます。変化した事としては、管理栄養士の資格を取らない決断をしたことです。私の学科は管理栄養士の資格を取りたいと思って入って来た子が多いためこの選択をすることは、同じ学科の人から見たら珍しい目で見られます。中にはこの学科に入ったのに資格を取らないなんて有り得ない、そう思っている子もいます。渡航する前、自分のやりたいことは管理栄養士としては果たすことが出来ないと考えていたこと、自分が管理栄養士として働いている姿が浮かばず、心にモヤモヤを抱えたまま日本を飛び立ちました。留学中に触れた文化、価値観、人、周りを気にせず自分のやりたいことを好きなようにやるアメリカの方々の自由さに心を動かされました。資格を取らないという選択をしたら周りにどう思われるんだろう、変な目で見られるんじゃないか、そんな風に思っていたけれど、他人は自分のことで精一杯だからあなたなことなんて気にしてないよ、そんなメッセージを貰った気がしました。気づいたら、留学から帰ってきて次の日に、栄養士・管理栄養士の資格取得辞退の書類も出していました。この選択をしたお陰で、今は将来、本当にやりたいと思えることに出会え、それに向かって努力出来る時間が出来ました。まだ夢を実現させるには道のりはありますが、この選択を正解にしようと思えることが出来ています。日本から出ていなかったら、絶対にこの選択は出来ていません。

参加を検討している人へのアドバイスやメッセージをお願いします!

参加しようか迷っている、ということは少しでも留学に興味があると言うことだと思います。その興味を興味がある、で終わらせずに時間がある大学生のうちに、実際に体験してもらいたいなと思います。私も最初は迷いましたが、行ってしまえばあっという間で、この経験があるから今の自分があると自信をもって言えます。やらないで後悔するより、やって後悔する方が良くないですか??このプログラムは2週間と長くは無いため、ガッツリ留学をしたいという方には物足りないと感じてしまうかもしれませんが、初めて海外に出る方にはぴったりなプログラムだと思います。同じ学科の仲間が傍にいるので安心して生活することが出来、ここがこのプログラムの強みでもあると思います。管理栄養学科は、他の学科と比べてグループワークをすることが多いため、仲のいい友達と授業を受けたり、休日遊びに行けます。また、寮は安全でご飯も日本人の口に合うため、生活に苦労することもなかったです。私達の時代に必要となる、広い視点から物事を見る目も養われたと思います。最後になりますが、この留学体験談がこれから行くか迷っている方の背中を押せるメッセージになりますように。是非、このプログラムを多くの方に楽しんで貰いたいと思います。まだ迷っている方は、他の学生の留学体験談も読んでみてください。きっとあなたの背中を押してくれると思いますよ。