【短期】大連理工大学サマープログラム(国際学科T.Nさん)

【短期】大連理工大学サマープログラム(国際学科T.Nさん)

留学種別:短期
エリア:中国 /大連
参加時期:2024年度夏季休暇中
参加プログラム:大連理工大学サマープログラム
本学の協定校である大連理工大学(中国・大連)が主催する8月に行われる8日間のサマープログラム。大連理工大学から招待いただく不定期開催のプログラムであり、滞在費やプログラム費用が免除される。中国語や中国文化の学習に加え、大連理工大学の学生との交流機会が豊富に用意されている。
*2024年度は台風の影響で渡航が遅れ、本学学生は5日間の参加となった。

本プログラムへの参加のきっかけと目的について教えてください。

私は、2022年の上海への留学予定がコロナウイルスの影響で渡航することができなかったこと・2024年に上海旅行へ行ったことが今回留学を決めた大きなきっかけだったと思います。今年(2024年)5月上海で留学をしている友人に会いにいった際に、中国の大学の規模の大きさやキャンパスライフ、食事、人々との交流を通して刺激を受け、自身も中国で留学生活を過ごしたいという思いが強くなり、大連理工大学サマープログラムに申し込みました。多くある中国のプログラムの中で大連理工大学を選んだ理由としては、昭和女子大学で大連理工大学の学生3名と言語交換をしたことがあったことと、交流イベントを2回企画したことがあるためです。現在4年生であるため、今までの4年間の学びの集大成を留学というかたちでおさめたいという気持ちで参加しました。自身の語学力を試すことはもちろん、大連の食生活や文化、学生生活についての理解を深めるなど、学生だからこそできる交流に力を入れて学んできたいと考えていました。

留学前にどんなことを感じましたか?また事前準備などについて大変だったことはありますか?

過去にLEPP*¹(言語交換プログラム)で交流をした大連理工大学の学生が話す中国語は、方言によるものなのかアクセントや語尾などが大学で学んだ中国語とは異なるように聞こえていたため、現地で自身の中国語が伝わるか、聞き取ることができるか不安に感じていました。ビザの取得や写真の規定も厳しく、慎重に行う必要があるように感じました。国際交流センターの皆さまや旅行会社の方が定期的にリマインド連絡をしてくださり、問題なく手続きを進めることができました。

*¹LEPP:海外協定校の日本語学習者と、日本語と指定言語(英語・中国語・韓国語のいずれか)または日本語のみで言語交流を行うプログラム。(活動はオンライン)

授業の内容・感想を教えてください。

8日間の滞在予定でしたが、台風の影響により5日間の滞在となりました。 8日間のスケジュールのうち最初の3日間は、導入・大連の観光や文化体験などがあり、後半の4日間は日中の文化の違いなどについてグループごとにディスカッションや中国語の授業がメインとなっていました。 観光や文化体験をすることができず残念に思いましたが、後半4日間でも大変充実した時間を過ごすことができました。
<日中文化比較ディスカッション>
日本人3名・中国人1名の4人グループで、自由にテーマを設定し議論を進めました。最終日のプレゼンテーションに向けて準備もしなければなりませんでした。ただの比較にならないように、そこから学びのありそうなテーマ設定をしてくださいと指示をいただいたため、私たちは「日中の金銭感覚の違い」をテーマに、水や交通費にいくら出すのか?という調査を行い、日中の文化背景をまとめることにしました。Wechatを使ってアンケート調査を行ったり、実際に街に出てスーパーで売られているものの価格を調査したりするなど、現地にいるからこそできる活動ができたと思いました。グループ内の中国人の子は、日本語を勉強したことがない学生だったため、“中国語を話さなければならない環境”となり、そのような環境で学ぶことができたことが大変嬉しかったです。プレゼンテーションの前日には、資料準備のため、ホテルのロビーにメンバーみんなで集まり、デリバリーしたアイスを食べながら夜遅くまで準備をしたことが大学生らしいと思い大変嬉しかったです。プレゼンテーションでは、私たちは中国語班だったため、オール中国語で準備しました。3年間昭和女子大学で学んできた中国語の学びを発揮することができたと思いました。
<中国語の授業>
私は、高級班の授業を受けました。レストランやタクシーの手配など、シチュエーションに合わせて使う中国語を学びました。先生はもちろん中国語を使って教えてくださるため、リスニングの練習にもなり、ずっと集中しながら学ぶことができました。私は、最低一回は手を挙げて授業に参加しようという小さな目標を掲げ、参加しました。発言が求められる授業だったため、積極的に手を挙げて授業に参加することができたと思います。関西圏の学生が多く、授業中も大きい声で反応する学生が多かったため、普段のキャンパスでは味わうことができないような雰囲気で新鮮でした。自分が紹介したい観光地を調べ、中国語で発表する時間もあり、日本中からきた学生から、普段あまり関わりのなかった福岡や大阪、京都などの学生の話を聞き日本の魅力にも改めて気づくことができたと思います。最終日には、みんなでパンダの折り紙を折って記念撮影をしました。
<閉会式>
大連理工大学が日本の学生を歓迎してくださっていることを改めて認識することができる時間でした。この8日間のプログラムをまとめたプロモーションビデオも公開され、クオリティの高さに大変驚きました。また、参加学生がそれぞれのプログラムで学んだことを日本語や中国語で発表しました。私もプログラムの代表として発表をし、自身の得た学びを振り返ることができました。大連理工大学の留学生募集の案内もいただきました。将来大連理工大学に留学したいという思いも芽生えました。
<キャンプファイヤー> 
プログラム最終日の夜には、バスに1時間ほど乗って旅順に向かい、食事会・キャンプファイヤーに参加しました。パーティーの規模の大きさに大変驚きました。参加者それぞれ好きなカチューシャや装飾を身につけ、席につきました。食事会では、海鮮や羊肉串など中国らしい料理が並び、中国人の学生にいろいろ教えてもらいながらいただきました。また、参加者が準備してきた歌やダンスで盛り上がり、とても楽しかったです。日本の曲を知っている学生も多く、一緒に歌ったり音楽にのったりしながら時間を過ごしました。その後には、キャンプファイヤーで炎が上がりました。中国人の学生がおっしゃっていた言葉が印象的でした。「最初は小さな炎のように、私たちの絆も小さかったけれど、今はこのように私たちの絆が大きくなっています。これからもこの絆がずっと続いていくことを願っています。」と、心を込めて言ってくださっていました。大連に来て、このようなプログラムに参加して本当に良かったと感じました。その後には8月に誕生日を迎えた学生が呼ばれ、大きなケーキで祝いました。全員でケーキを分けて食べながらビンゴゲームもしました。ビンゴを知らない中国人の学生も多く驚きました。最後には、お世話になった学生と1年後の自分に手紙を出す時間でした。3日間一緒にディスカッションしてくれた中国人の学生に中国語で手紙を書き、日本から持ってきたフェイスパックと一緒に渡し、とても喜んでもらえました。また、大きなポストが用意されており、1年後の自分への手紙を投函しました。一年後に届くのが楽しみです。余韻に浸りながら、バスに乗り込み最後の夜は終了しました。 
                                                  

  ③誕生日ケーキ    ①一年後の自分への手紙ポスト



特に印象に残っていることを教えてください。

大連理工大学の学生の熱心なところが大変印象に残りました。大連理工大学では、在学中に1回以上課外活動に参加しなければいけない制度があり、この大連理工大学サマープログラムも対象であったそうです。夏季休暇最後の期間であるにも関わらず、8日間のこのプログラムに参加した日本人学生につきっきりでいてくれました。特に私たち昭和女子大学の学生は、3日間遅れて到着をしわからないことも多かったため、大連理工大学の学生が心配して常に連絡をとってくださいました。プログラム部分以外の自由時間にもキャンパス内や大学の近くを案内してくれたり、ホテルまで来て発表の準備を一緒にしてくれたり、送り迎えをしてくれたりするなど、多くのサポートをしていただけて大変ありがたく思いました。最終日のキャンプファイヤーの時間にはすっかり中国人学生と日本人学生の絆は深まり離れるのが名残惜しく、空港まで見送りに来てくれる学生も多くいました。ここまであたたかく迎えてくれて、親しんでくれたことに大変感謝しています。このような姿勢を見て、私自身も今度は留学生や外国人観光客などの力になりたいと改めて思いました。

①授業風景
②ディスカッションの様子
①いただいた大学グッズ

現地での生活(滞在先、授業以外の生活全般など)について教えてください。

授業時間外では、近くのショッピングモールへ3日間通い続けました。長い自由時間がなく、遠出はできませんでしたが、大変充実した時間を過ごすことができたと思います。1日目は中国人学生に案内してもらい水餃子を食べました。出てくるお水は、水餃子の茹で汁で、ほんのり小麦粉の香りがしました。今年の5月に上海に行った際にも感じましたが、中国のショッピングモールは規模が大変大きく、行くたびに驚きます。オンラインショッピングが盛んなイメージですが、ショッピングモールも大変豊富でなんでも揃っていました。3日目には、中国人学生に大連の海鮮料理のレストランに連れて行っていただきました。店内に水槽があり、ウニや鮑など好きなものを選んで調理してもらいます。ザリガニなど、日本では珍しいものを食べることもできて楽しかったです。また、ホテルでは毎朝朝食ビュッフェを楽しみました。中国ならではの食事ばかりで、見たことないものを積極的に食べてみました。キクラゲを使った炒め物が多く、日本では見慣れない料理が並び、ワクワクしました。大学内散策もしました。中国の学生はほとんどが寮暮らしということで、大学内に団地のようなものがあります。大学の休暇期間ではありましたが、学生の生活を少し見ることができて新鮮でした。大学生スーパーでは、大変品揃えが良かったです。このプログラムに参加した学生には、大学生カードが提供され200元(約4000円)がチャージされていたため、このスーパーで中国の気になるお菓子などをたくさん購入しました。ソーセージやヨーグルトの種類が大変多く、みていてとても楽しかったです。

③デリバリーのアイスとプレゼン準備  ③水餃子  ①緑あふれるキャンパス

今回の留学で一番自分なりに成長したと思う点、変化したと思う点は何ですか?また、今後取り組んでいきたいことなどがあれば教えてください。

怖がらずに中国語を発するようになった点が自身の大きな成長点だと思います。中国語を話さなければいけない環境に身を置くことができたことで、物おじせずに中国語を話すことができたと思います。その結果、「最終日の閉会式でスピーチをしないか」とお声がけいただき、スピーチの機会を得ることができました。プレゼンテーションの準備もしなければならず時間がない中でしたが、このような機会に声をかけていただけたことが大変嬉しく、挑戦しました。大学の先生方や学生を前にして、このプログラムで感じたことや学んだことを中国語で発表した経験は、私自身の大学での3年間の学びの集大成になったと感じました。今後は、スピーチコンテストに出場したいと考えているため、中国語の勉強を続けていこうと思います。

これから留学を目指す方へ、アドバイスや激励のメッセージをお願いします。

このプログラムは、中国語を専門に勉強していなくても参加することができるため、中国に興味がある方にはぜひ参加していただきたいです。現地に行くからこそ、写真や動画では伝わらないような一つひとつの規模の大きさや人のあたたかさを感じることができ、視野が広がります。また、留学に行くと自身の国のことについてよく聞かれ、私は自分の国についての無知さを実感しました。自分の国について理解するという点でも、留学に行くことは大変有意義だと思います。また、出会う人とのご縁を大切にすることは国際交流・留学においても大変大切だと感じました。私は今回の大連理工大学留学で、LEPP(言語交換プログラム)で繋がっていた友人と会うことはできませんでしたが、留学前から現地の情報を聞けてとても安心しました。また、このプログラムとは別ですが、昭和女子大学で出会った中国人の友人とは、旅行に行った際に会って案内してもらったりオンラインで定期的に連絡を取り合ったりするなど交流が続いています。昭和女子大学には、CHAWA*²のイベントや言語交換プログラム、ホストシスター*³など留学生と関わることのできるプログラムがたくさんあるため、それを活用して世界中に友人を作り、交流を続けることで、皆さんの今後の留学や旅行がより充実したものになると思います。応援しております!

*²CHAWA:昭和女子大学に在籍する留学生と日本人学生が、日本語で異文化交流・異文化理解を促進することを目的としたプログラムの企画・運営をする学生グループ。
*³ホストシスター:留学生が日本での大学生活をスムーズに始められるようサポートするバディ制度。

②キャンプファイヤー会場にて (1)
②キャンプファイヤーの集合写真
②チームメイト