文学研究科
文学研究科
文学言語教育専攻(博士前期課程)〔2025年度開設〕
■日本文学語学領域 ■英米文学語学領域 ■日本語教育学領域 ■英語教育学領〉
■日本文学語学領域 ■英米文学語学領域 ■日本語教育学領域 ■英語教育学領〉
Graduate Program in Literature, Linguistics, and Language Education
専門や母語を異にする他者との協働を通じ、領域を超えた知識・技能の習得
INDEX
文学言語教育専攻の特色
これまで日本文学専攻、英米文学専攻、言語教育・コミュニケーション専攻の3専攻で構成されていた大学院文学研究科(博士前期課程)を、文学研究科文学言語教育専攻(博士前期課程)の1専攻とし、更なる研究の探究と深化を目指します。
本専攻では、日本文学語学、英米文学語学、日本語教育学、英語教育学の4つの領域で専門性を深めます。さらに、今後ますます高度化・多様化する社会に対応すべく専門や母語を異にする他者との協働を通じ、領域を超えた知識・技能の習得をはかります。
また、研究発表会の開催や論文集の刊行をはじめ、研究成果の発表の場を用意して、大学院生の探究心を触発する機会を数多く設けています。
本専攻では、日本文学語学、英米文学語学、日本語教育学、英語教育学の4つの領域で専門性を深めます。さらに、今後ますます高度化・多様化する社会に対応すべく専門や母語を異にする他者との協働を通じ、領域を超えた知識・技能の習得をはかります。
また、研究発表会の開催や論文集の刊行をはじめ、研究成果の発表の場を用意して、大学院生の探究心を触発する機会を数多く設けています。
01
学びの分野は4領域
日本文学語学領域
Japanese Literature and Linguistics
英米文学語学領域
English and American Literature and Linguistics
日本語教育学領域
Japanese Language Education
英語教育学領域
English Language Education
専攻4領域の共通科目
Japanese Literature and Linguistics
英米文学語学領域
English and American Literature and Linguistics
日本語教育学領域
Japanese Language Education
英語教育学領域
English Language Education
専攻4領域の共通科目
総合研究(オムニバス)、超域的探究論 A~C
修士論文指導
特別演習 A~D
02
カリキュラムの特徴
- 各領域を超えた共通科目を設置しています。
共通科目には、必修の「総合研究」、選択必修の「超域的探究論」(ABC)があります。研究分野の異なる大学院生のディスカッションを通し、クリティカルシンキングなどグローバル社会で求められる能力を育成します。 - 専門性は「特殊研究」「演習」で修得します。ゼミでは日本人学生と留学生とが学び合い、国際的な視野を拡げていきます。
- 社会人のリカレント・リスキリング学習ニーズに応じて、講義をオンライン上で行うなどの対応をしています。また、前・後期期間以外にも集中講義を開設します。
学位の名称
修士(文学)、英語教育専修コース:修士(英語教育)
資格
中学校・高等学校教諭専修免許(国語・英語)
教員免許状一種を取得していない学生は、学部科目等の履修により教職関連科目の所要単位の修得が必要です。
日本文学語学領域
Japanese Literature and Linguistics
日本文学の分野では、上代から近現代までの文学を研究し、研究の深化とともに広い視野を身につけます。また、戦後のマンガを研究対象にした文化や、比較文学の視点から中国文学の科目も開設しています。日本語学は、位相の視点やデータ収集と分析を通して日本語の全体像に迫る研究を目的としています。本学の図書館には、明治以降の書籍や雑誌など、多種多様な文献を集めた近代文庫があり、この貴重で豊富な資料を自由に研究に活用できるのも、大きな特色のひとつです。
指導教員・専任教員紹介
笛木 美佳 教授 |
作品論を主軸とする近現代文学研究。
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嶺田 明美 教授 |
現代日本語の位相を中心に、言語資料調査や実地調査に基づき研究している。 |
山本 晶子 教授 |
中世文学研究。特に中世芸能に関する研究を、狂言を中心に行っている。地方に残存する芸能関係資料を活用し、狂言の歴史的変遷や伝承方法のあり方について探究する。 |
鵜飼 祐江 准教授 |
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英米文学語学領域
English and American Literature and Linguistics
イギリスの文学はルネサンス以降、西欧で最も早く小説という新たな形式を生み出し、ドイツやイタリアの音楽、フランスの美術などと並び称されてきました。豊かな伝統を築いてきた英語圏文学は、今日ではアメリカをはじめ世界中に地域的広がりを見せています。文学は、言葉の広がりと奥行きを学ぶ上でも重要な研究分野となりました。本領域は、英語学・イギリス文学・アメリカ文学の分野で学識豊かな教授陣を揃えており、各自の進路・目標にあった科目を選択して、幅広い国際人、英語教師、文学研究者としての将来の活躍に備えることができます。指導教員・専任教員紹介
井原 奉明 教授 | ことばに関する哲学的な研究。
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川畑 由美 教授 | 19世紀末から20世紀初頭のアメリカ小説をジェンダーの視点から研究している。主に女性作家の作品を中心にジェンダーと人種のかかわる現象を分析し、作品の背後にある歴史的文化的状況を解明することに関心をもっている。 |
金子 弥生 教授 | 18・19世紀イギリス、特に女性作家の作品研究。日常生活において、登場人物たちがそれぞれ他者といかにかかわり振舞うかを、時代により異なる社会背景を考慮しながら考察し、生きることの意義を考える。 |
小西 卓三 教授 | 1980年代から領域横断的な学として立ち上がってきた議論研究の理論と歴史の研究、および議論教育の実践を行う。研究の際には、非形式論理学、レトリック研究、語用論、公共哲学、メディア研究の知見に依拠し、研究手法としては、インタビュー、テクスト研究など、人文学、質的社会科学の方法に依拠する。 |
米谷 郁子 教授 |
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日本語教育学領域
Japanese Language Education
日本語非母語話者に日本語を教える教師を目指す日本人学生、留学生、現職教師などを主な対象に、日本語教育の指導的な役割を担うことのできる専門家を育成しています。言語教師に求められる理論と実践の融合を目指して、ティーチングスキルと高いコミュニケーション能力の習得を図ります。協働学習や就労者向け日本語教育も大きな特色です。
指導教員・専任教員紹介
近藤 彩 教授 |
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池田 玲子 特命教授 |
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植松 容子 准教授 | 日本語教育文法
初級日本語文法項目の再検討、日本語学習者の誤用・非用から考える日本語文法、特定の母語話者を対象とした日本語教育文法等 |
大場 美和子 准教授 | 日本語教育、会話データ分析、社会言語学
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※氏名/研究テーマに変更が生じる場合があります。
英語教育学領域
English Language Education
英語教育の分野では、国際共通語としての英語によるコミュニケーション能力を身につけ、英語教師が教科の枠を超え、単なる教授者にとどまらず、教育研究者としても活躍できるような人材を養成することを目指しています。英語教育学の理論と人間教育学的な知見を組み合わせ、英語教師が自身の教室で教育的な意思決定を行えるスキルを育成します。こうした目的を達成するための質の高いカリキュラムを提供し、現代社会の多様なニーズに対応できるスキルや知識を備えた英語教師を輩出するための環境が整えられています。
また、2年制コースに加えて、社会人を主とした1年制の英語教育専修コースを開設しています。社会人大学院生が履修しやすいよう、集中講義および平日の夕方以降や土曜日の午後の時間帯の科目をリアルタイム・オンライン授業で実施しています。(*実施については、その年の履修者数等により判断します。)
指導教員・専任教員紹介
森 博英 教授 | 学校教育現場での英語指導や英語学習の効果、学習指導要領や大学入試改革等の英語教育政策、さらには、国際共通語としての英語使用の特徴の分析まで、応用言語学的手法を使ってアプローチする。特に、様々な場面で実際の英語でのコミュニケーションが果たす役割を重視する。 |
クリスティー セージ 准教授 | TEFL research, including academic and real-world spoken and written genres; critical pedagogy and curriculum:testing policy: and education for sustainable, socio-economic and global civic development. |
渡邊 知子 准教授 | 国際共通語としての英語での相互行為における談話構築の様子を談話分析、会話分析の手法等を用いて考察し、日本での英語教育への応用の可能性を探る。 |
開講科目(2025年度)
[共通科目]
総合研究 | 特別演習A | ||
超域的探究論A | 特別演習B | ||
超域的探究論B | 特別演習C | ||
超域的探究論C | 特別演習D |
[日本文学語学領域]
日本文学特殊研究A | 「萬葉集」の研究 | 日本文学演習BⅡ | 平安文学の研究Ⅱ |
日本文学特殊研究B | 「源氏物語」の研究 | 日本文学演習CⅠ | 中世文学研究Ⅰ |
日本文学特殊研究C | 中世芸能研究 | 日本文学演習CⅡ | 中世文学研究Ⅱ |
日本文学特殊研究D | 近現代文学研究 | 日本文学演習DⅠ | 近代文学に描かれた女性Ⅰ |
日本文学特殊研究E | 戦後文学・文化研究 | 日本文学演習DⅡ | 近代文学に描かれた女性Ⅱ |
中国文学特殊研究 | 中国中世の詩と小説 | 日本語学特殊研究A | 現代語の位相 |
日本文学演習AⅠ | 「萬葉集」とその受容 | 日本語学特殊研究B | 研究方法・データ収集と分析 |
日本文学演習AⅡ | 「萬葉集」とその受容 | 日本語学演習Ⅰ | 調查記述Ⅰ |
日本文学演習BⅠ | 平安文学の研究Ⅰ | 日本語学演習Ⅱ | 調査記述Ⅱ |
[英米文学語学領域]
英米文学特殊研究A | アメリカ小説研究 | 英語学特殊研究B | 翻訳研究 |
英米文学特殊研究B | イギリス小説研究 | 英語学特殊研究C | メディア研究 |
英米文学演習A | イギリス演劇演習 | 英語学特殊研究D | レトリック理論・実践 |
英米文学演習B | アメリカ詩演習 | 英語学演習A | 議論研究演習 |
英米文学演習C | 現代イギリス文学演習 | 英語学演習B | 現代言語論の研究 |
英米文学演習D | 現代アメリカ文学演習 | 英語学演習C | 記号論演習 |
英米文学演習E | イギリス小説演習 | 英語学演習D | 認知言語学演習 |
英米文学演習F | 批評理論演習 | 英語学演習E | 現代英米思想と人間観 |
英語学特殊研究A | テクスト研究 |
[日本語教育学領域]
日本語教育学特殊研究A | 日本語の指導方法 | 日本語教育学演習 | |
日本語教育学特殊研究B | ビジネス日本語教育 | 日本語教授法演習A | |
日本語教育学特殊研究C | 第二言語習得と日本語教育 | 日本語教授法演習B | |
日本語教育学特殊研究D | 社会言語学と日本語教育 | 日本語教育実習A (集中) | 日本語指導法・実習 |
日本語教育学特殊研究E | 日本語教育文法 | 日本語教育実習B | 日本語指導法・実習 |
日本語教育学特殊研究F | 多文化共生社会の中の日本語教育 |
[英語教育学領域]
英語教育学特殊研究A | 英語教授法理論 | 英語教育学演習D | 英語コーパス研究 |
英語教育学特殊研究B | 第二言語習得論 | 英語教育学演習E | 英語教材論 |
英語教育学特殊研究C | 研究方法論 | 英語教育学演習F | 児童英語教育研究 |
英語教育学演習A | 英語語彙・文法研究 | 英語教育学演習G | 英語論文執筆法 |
英語教育学演習B | 英語スピーキング・リスニング研究 | 英語教育学演習H | 英語教育方法論 |
英語教育学演習C | 英語リーディング・ライティング研究 |
修士論文・自己申請課題報告書 テーマ
[日本文学語学領域]- 「源氏物語」論
- 太宰治研究-「斜陽」を中心に-」
- 夏目漱石研究-「行人」「道草」「明暗」における女性像-
- 空にまつわる表現の通時的研究
[英米文学語学領域]
- 「カズオ・イシグロ作品における音楽の意味」
- 「アイリス・マードック「ジャクソンのジレンマ」における<愛>その不完全性」
- 「F.スコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャッツビー」と「夜はやさし」における20世紀前半の新しい女性」
- 「英語と日本語の間での<事態把握>(construals)とく好まれる言い回し>(fashions of speaking)の対照研究」
- 「中世英国ロマンスにおける異界について:Breton Layを中心に
[日本語教育学領域]
- ピア・レスポンスにおけるグループ編成についての考察
- 中国人日本語学習者の依頼発話行為の習得について
- 中日バイリンガル児童の日本語習得
- アルバイト場面における顧客の不満表明に対する調整の分析-中国人日本語学習者を対象に-
- ピア・レスポンスにおけるルーブリックの導入-オンラインによる活動実践-
- 中国人日本語学習者におけるコソアの誤用と協働的活動による習得の可能性
- 中国人日本語学習者の格助詞「に」の誤りに対するリキャストの効果-学習者の既有知識と個人差に着目して-
- 日本におけるノンネイティブ日本語教師の役割
- 日本語教育専攻の外国人大学院生を対象とするピア・レスポンス活動
[英語教育学領域]
- 音読が英語構文の習得に及ぼす影響
- 児童文学に基づく定型表現習得
- 定型的表現の習得がライティング能力に及ぼす影響
- 日本の小学生の英語学習におけるモチベーションと学習方略、英語運用能力の変化-アウトプットの機会に接した児童に焦点を当てて-
- 日中におけるリーディング活動の比較-初級英語学習者向け教科書を中心に-
- 児童英語学習者のスピーキングに対する不安排制の研究-3つのタスクに焦点を置いいて-
[英語教育専修コース]自己申請課題報告書
- 小学校で英語劇に新たな場面を加えるというタスク活動に関する実践研究
- Effects of Keyword-Based Speaking Instruction on Fostering Improvisation in Speech for Junior High School Students