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2022.04.07

業界研究講座「〜マスコミ・テレビ業界で働くということ〜」に参加して

tamaru
田丸 萌夕希好
好きな言葉はご縁。美術館巡りが趣味。
 キャリア支援センターが主催する業界研究講座「?マスコミ・テレビ業界で働くということ?」が2月、1?3年生を対象に、オンラインで行われた。本学OGの熊谷有里子さんが、テレビ・マスコミ業界の就職活動に役立つ情報を、自身の経験をもとに話した。

講師紹介

  熊谷さんは、本学の英語英文学科(現英語コミュニケーション学科)を卒業後読売テレビに就職し、営業部・総務部を経て大阪本社へと転勤し、宣伝部・イベント事業部でキャリアを積む。2021年、読売テレビでの経験とキャリアコンサルタント・セカンドキャリアアドバイザーの国家資格を活かしコンパスポイント株式会社を設立。ライフキャリア支援による、「一人一人が本当に『自分が望む幸せな生き方』を見つけるお手伝い」とイベントプロデュースによる、「楽しさや感動を味わう時間の提供」という2本の柱を主軸に活躍している。

移り行くテレビ業界の在り方

 熊谷さんによると、テレビを取り巻く環境は大きく変化している。インターネットの普及、多メディア化、AI・5Gなどのテクノロジーの進化によって、テレビの試聴時間が減少しているからだ。それによって、テレビ業界で求められることも移り変わっている。以前は視聴率をとることを最重視していたが、現在ではそれに加えインターネットでバズらせる(流行らせる)ことが求められている。次世代メディア構築やイベント・映画・配信コンテンツの制作などがそれにあたる。
 また、番組に合わせたオリジナルのコマーシャルの作成や、既存の日本にある番組の枠組みを海外に販売するという新しい広告ビジネス、海外展開も増えてきている。この流れは、テレビ局が単に「地上波放送」するだけでなく「総合コンテンツ制作会社」へと姿を変えていることを表している。これからのテレビ局は、番組というものに囚われずSNSやインターネットなどの様々なコンテンツを利用し更に変化していくと熊谷さんは考える。その変化を逃さないためにも、各テレビ局の採用ページでの「求められている人物像」の確認は、マスコミ業界を志望する上で欠かせない。

テレビ局の部署とは…?

 テレビ局は、大きく分けて営業・総務、経営企画、編成、宣伝、イベント事業などの部署に分かれている。今回の講座では、熊谷さんの読売テレビ時代を振り返りながら、部署の説明があった。営業部は、主にスポンサーに対して、コマーシャルやイベントのセールスを行なっている。例えば、オリンピック、箱根駅伝開催のシーズンには、スポンサーとなる企業の商品コマーシャルをそのイベントに合わせたものにし、スポンサーの社風を消費者へアピールできる様にする。単に、番組が面白いことをスポンサーに伝えるだけではなく、企業がスポンサーになった後にどの様な利益が出るのかを常に考えて営業を行う。
 総務・経営企画での安全な職場環境の整備といった裏方の仕事では、「前線で活躍する人を支える喜び」を感じた。その後、熊谷さんがキャリア支援の会社を起業するきっかけになったという。

以前よりも広い門戸

 インターネットの普及などから、応募人数は減少傾向にある。また、関連する会社や制作会社など、一概にテレビ・マスコミ業界と言っても様々な会社がある。「以前に比べて、テレビ・マスコミ業界への門戸は開かれている」と熊谷さんは受け止めている。
 「何を学んできたのか」、「自分の学んだ場所の強みは何か」を学生のうちから明確に考えて行動することが就職に繋がるという。また、「自分がなぜテレビ・マスコミ業界に就職したいのか」「なりたい職業に就いた後には、具体的にどうするのか」、沢山の人の話を聞き、学ぶことも大切である。
 最後に熊谷さんは、「自分にしか出来ない仕事は無い。あなたに任せて良かった、あなたと一緒に働きたいと思ってもらうことがテレビ・マスコミ業界では最も重要である」と強調し、今回の講座に参加した学生へエールを送った。

セミナーに参加して

 今までマスコミ・テレビ業界と聞くと、アナウンサーやAD、音声など比較的目につきやすい職種が頭に浮かんでいた。今回の講座を通じて、様々な種類の部署があることを知ることが出来た。熊谷さんからアドバイスを頂いた様に、今後の大学生活では「自分が何を学び、何を得たのか」を明確にして就職活動に臨もうと思った。そして、自分にしか出来ない仕事を探そうとするのではなく、仕事をした相手が自分だったから良かったと思ってもらえる様な人物に成長していきたい。
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