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授業・学生の活躍
2021.02.02

「アメーバ型」チームワークが成果に直結 ― 三恵×昭和女子プロジェクト

 昭和女子大学と下着メーカー三恵(本社・世田谷区)が協働する「三恵×昭和女子プロジェクト」では、会計ファイナンス学科・ビジネスデザイン学科・環境デザイン学科という異なる専攻の学生15人が、それぞれの得意分野を活かし、子ども向けアンダーウェアの開発・販売促進で実績をあげています。そのキーワードが「アメーバ型」チームワークにあるといいます。指導教員のひとりである小森亜紀子専任講師に話を聞きました。
小森 亜紀子 専任講師
会計ファイナンス学科・現代ビジネス研究所所属。ビジネスやボランティア組織運営経験をもとに、ソーシャル・インクルージョン、ダイバーシティ推進、女性のキャリア形成、プロジェクト研究活動の効果について研究。

異なる専門が交って生まれるアイデア

 プロジェクトは2018年にスタート、当時の3年生を中心に成長期の子どもたちの課題解決を目指すブランドMy little Blossomを立ち上げ、2019年春に初の製品「ファーストブラ」を発売しました。
 この時参加していた1年生は上級生の指示に基づいてプロジェクトを進めましたが、次第に自分たちの分担が、全体の中でどう位置づけられるかわかりにくく感じるようになりました。
 そこで自分たちが3年になった時点で、プロジェクトのゴールを細かく3つにわけ、チームを「すでに発売された製品の販売促進」「新製品の企画」「新製品開発に向けた実験・デザイン」の3つに再編成しました。
 3つのチームは、得意分野や専門で学んできたことをもとに再編され、この結果、一人一人の役割がプロジェクトにおいて何の役に立つのかが明確になり、「各自の責任感が強まった」(会計ファイナンス学科3年佐藤琉奈さん)といいます。
 現在は、新製品企画のニーズを分析する際には、ビジネスデザイン学科生が分析に関する知識を活かし、新製品に使用する布の分析やデザインは環境デザイン学科生がリードするなど、各自の強みをそれぞれのチームで発揮しています。
「アメーバ型」チームワークが成果に直結 ― 三恵×昭和女子プロジェクト01吸水性実験の様子。ショーツのクロッチ部分にスポイトで水をたらし、何滴目で染みるかを調査する。
「アメーバ型」チームワークが成果に直結 ― 三恵×昭和女子プロジェクト02環境デザイン学科で使用される分光計。色の濃淡を数値化する。実験では血液がどれだけ落ちたかという指標に使用した。

チームの考え方を統一するために

 チームに分けたことで製品やブランドの方向性がバラバラにならないように、企業や関係者に説明する企画書を全チームで共有しました。
 「企画書を読めばプロジェクト全体のゴールを共有できる。様々な個性を持つ学生たちが複数チームで一つのプロジェクトを進行する上で意思決定の基準を共有できた。新しくプロジェクトメンバーが入ってきても企画書を共有すれば考え方を統一できる」(会計ファイナンス学科3年佐々木由紀さん)という重要な存在になりました。
「アメーバ型」チームワークが成果に直結 ― 三恵×昭和女子プロジェクト03

”アメーバ型”のチームが鍵

 プロジェクト研究活動などが専門で、科目「組織行動論」などを担当する小森専任講師は、それぞれが得意分野を活かしながら取り組む「三恵×昭和女子プロジェクト」が順調に継続している鍵が「アメーバ型の組織ができていることにある」と語ります。
 小森専任講師は「プロジェクトを成功に導くためにはチームビルディングが重要。特に、飛び出しているところがたくさんある”アメーバ型”のチームを作ることが大切。一人のリーダーが頑張るのではなく、”自分はこの分野が得意”という部分を見つけ、それぞれが得意な分野でリーダーシップを発揮することが望ましい。それぞれがアメーバの突起の一つ一つを担うことで理想的なチームを形成できる」と話しています。
 「三恵×昭和女子プロジェクト」では、2020年秋に「My little Blossom」シリーズの2つ目である「サニタリーショーツ」を開発・発売しました。これは、女子大生が初めての生理に不安を抱える全ての女の子のために考えた、機能面・デザイン面ともに優れた普段使いもできるものです。インターネット通販でも注目を集め、購買者のWEBレビューにおいても5段階評価の4.61と高い評価を得ている「ファーストブラ」とともに現在も保護者や子どもたちに好評です。

「アメーバ型」チームワークが成果に直結 ― 三恵×昭和女子プロジェクト04
「アメーバ型」チームワークが成果に直結 ― 三恵×昭和女子プロジェクト05


指導教員:
髙木俊雄 会計ファイナンス学科 准教授
小森亜紀子 会計ファイナンス学科 専任講師
石垣理子 環境デザイン学科教授

冊子監修:
小川睦美 健康デザイン学科教授

実験指導:
下村久美子 環境デザイン学科教授

三恵×昭和女子プロジェクト 公式SNS

Instagram「My little blossom マイリトルブロッサム」
Facebook「昭和女子大学×三恵 ブラデビュー応援プロジェクト」
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