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2024.11.12

【昭和学報】コースプロジェクトでの学び~馬瀬狂言プロジェクト 三重県馬瀬町へ~

 日本語日本文学科1年星咲織です。
  私が現在所属している、日本語日本文学科主催のコースプロジェクトB「馬瀬狂言プロジェクト」での活動を紹介します。
 「馬瀬狂言プロジェクト」は、三重県馬瀬町に住む地元の方々によって受け継がれている「馬瀬狂言」の魅力を伝えるための活動をしています。これまでに、馬瀬狂言保存会の方へのインタビューをはじめ、リーフレット作成や日文公開講座での公演・展示会準備などを行ってきました。
 9月15日に開催される馬瀬町秋祭りで馬瀬狂言が演じられるということで、馬瀬町へ伺いました。
 到着後、同じ伊勢市内にある伊勢神宮外宮を参拝しました。鳥居の手前にある「式年遷宮記念 せんぐう館」には、水に浮かぶ舞台がありました。その舞台でも馬瀬狂言が行われたこともあるというお話を聞いて、自然に囲まれた野外での公演も観てみたいと思いました。
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馬瀬狂言が行われたこともある水に浮かぶ舞台
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まずは伊勢神宮へ参拝しました
 鳥居をくぐると、大きな木々に囲まれた参道に清々しい空気を感じました。伊勢神宮では、遷宮という神殿の建て直しが20年に1回行われることを聞いて驚くとともに、神殿を見て、その期間で建て直しているからこそ、伝統や技術が受け継がれ守られてきたということを実感しました。
 続いて、馬瀬町に狂言を伝えたという玉泉のお墓を尋ねました。このお墓には実際に納骨はされていないそうですが、馬瀬町の人々にとって大切な人物であったことがわかりました。

 秋祭りの会場に向かい、馬瀬狂言保存会の皆さんとお話をしたり、演目の舞の動きや小道具を見せていただいたりしました。また、馬瀬狂言に関する資料について、本プロジェクトを担当している日本語日本文学科の山本晶子先生から説明していただきました。実際に演者さんからお話しいただいた馬瀬狂言の魅力や演目ごとの見どころ、資料などは、今後リーフレットや資料展で紹介する予定です。
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馬瀬狂言保存会の方々と
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玉泉の墓には「馬瀬狂言伝授者の墓」のプレートが
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山本先生による説明を聞いています
 この秋祭りでは、伊勢神宮の遷宮の際に使う木材を運ぶ「お木曳き」という行事で披露される『木遣歌』を歌っているところも見ることができました。馬瀬狂言保存会の方を中心に、町の方々も歌いに参加していて、行事や伝統を受け継ぎ、町の人々が一丸となっている姿が印象に残り、地域の行事ならではの温かさを感じました。

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 行くことが急きょ決まり、日帰りの訪問だったため、公演を観ることはできませんでしたが、会場を出る直前に、公演の衣装を着た馬瀬狂言保存会の方々と一緒にお写真を撮っていただくことができました!
 衣装を着た姿を拝見することはできないと思っていたので、とても感動しました。馬瀬狂言保存会の皆さん、公演前に衣装姿で見送ってくださり、ありがとうございました。

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 今回の訪問で、馬瀬町の方々や馬瀬狂言保存会の皆さんのお話を聴いて、地元の方の手で受け継がれている芸能ならではの狂言への愛情や温かさを感じ、それが馬瀬狂言の1番の魅力であると気づくことができました。
 また、馬瀬狂言はセリフも聞き取りやすく、繰り返しが少ないため、分かりやすいところも魅力のひとつです。狂言を観たことがある人も、観たことがない人もきっと楽しむことができると思います。
 
 昭和女子大学では、11月16日(土)に日本語日本文学科の第12回公開講座 として「馬瀬狂言の世界」を開催します。
 現在プロジェクトメンバーは、この公演で馬瀬狂言の魅力はもちろん、狂言の魅力や日本文化の魅力を届けることができるイベントにすべく、日々準備をしています。来場が難しい方には、対面だけでなく、オンラインでもご覧いただけます。ぜひこの機会に「馬瀬狂言の世界」をご覧になってみてください!
 
 ご覧になりたい方は、11月15日(金)16時までに、以下のリンクよりお申し込みをお願いします。
 
公開講座・資料展詳細はこちらから

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執筆者プロフィール

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星 咲織
日本語日本文学科
趣味はカフェ巡り

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