光葉博物館 2000年度 5月

舟越保武のアトリエ—静謐な美を求めて—

開催期間
2000年5月15日〜6月17日

後援
世田谷区教育委員会

協力
ギャラリーせいほう

ごあいさつ
彫刻出品作品リスト
デッサン出品作品リスト
展覧会図録



ごあいさつ

 萩原守衛や高村光太郎らによって日本に紹介され た近代具象彫刻は、戦後大輪の花を咲かせました。舟越保武氏はその一翼を担って常に第一 線で活躍し、大きな足跡を日本彫刻史に残してきました。
大正元年(1912)に岩手県一戸町に生まれた舟越氏は、17歳の時『ロダンの 言葉』(高村光太郎訳)に触発され、彫刻家をこころざし、東京美術学校彫刻科 に入学します。卒業後は、新制作派協会彫刻部の創立に柳原義達氏、佐藤 忠良氏らと関わるなど、精力的に彫刻界で活躍してきました。特に、独力で 学んだ大理石彫刻の第一人者として、その独特の石肌を活かした優美な作品 を数多く制作し、後の砂岩による作品とともに独自の世界を創りだしました。 昭和25年(1950)38歳で洗礼を受けた舟越氏は、キリシタン弾圧をテーマ にした重厚な作品を生み出す一方で、内なる強さを秘めた清らかな聖女像も制 作しています。その傍ら、東京藝術大学などで、後進の指導にもあたりました。
昭和62年(1987)病に倒れ、右手が不自由になった後も、芸術活動に対する 情熱は衰えることなく、左手で制作活動を行なっています。昨年、日本彫刻 界への長年の功績により文化功労者に選ばれました。
本展は、本学創立80周年にあたり、舟越保武氏の格別のご理解とご厚情を賜 り実現しました。世田谷のアトリエに所蔵されている、初期から近年までの 作品を、デッサンも含め約60点展覧いたします。学内外の皆様に、舟越芸術 の真髄である「静謐な美」を心ゆくまでご鑑賞いただければ幸いと存じます。
本展を開催するにあたり、舟越保武氏およびご家族の皆様に多大なご協力 を賜りました。また展示、図録作成では関係各位にご協力いただきました。 末筆ではありますが、心より感 謝申し上げます。
 
2000年5月15日 光葉博物館 館長 加藤澄江


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彫刻出品作品リスト

NO. 作品名 制作年 材質 寸法 (H×W×D)cm
1 N君 1933 ブロンズ 36×22×24
2 つやこ 1935 ブロンズ 36×20×28
3 隕石 1940 大理石(紅霰) 37×24×34
4 カンナ 1953 砂岩(三条目) 31×21×29
5 女の顔 1953頃 ブロンズ 25×25×24
6 萩原朔太郎 1955 ブロンズ 30×23×28
7 R嬢 1955 砂岩 28×24×27
8 カトレア 1960 大理石 41×27.5×22
9 聖フランシスコ・ブランコ 1962 樹脂 180×54
10 聖フェリッペ・デ・へスス 1962 樹脂 180×54
11 聖ヨアキム・サカキバラ 1962 樹脂 180×54
12 聖フランシスコ・デ・サン・ミゲル 1962 樹脂 180×54
13 原の城 1963 ブロンズ 29×29×27
14 原の城 1964 ブロンズ 32×35×32
15 笛吹き少年 1964 ブロンズ 165×42×45
16 若き石川啄木 1965 ブロンズ 30×18×25
17 原の城 1971 ブロンズ 197×64×56
18 ダミアン神父 1975 ブロンズ 200×60×55
19 シオン 1978 ブロンズ 197×55×56
20 聖セシリア 1979 砂岩(諫早石) 49×52×28
21 聖クララ 1981 砂岩(諫早石) 49×50×27
22 ANNA 1982 砂岩(諫早石) 43×44×28
23 聖マリア・マグダレナ 1984 ブロンズ 177×50×53
24 聖ベロニカ 1987 砂岩(諫早石) 42×27×30
25 ゴルゴタ 1989 ブロンズ 36×24×31
26 ゴルゴタ II 1993 ブロンズ 38×23×29
27 その人 1995 ブロンズ 38×24×26


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デッサン出品作品リスト

NO. 作品名 制作年 材質 寸法 (H×W×D)cm
1 女の顔 1950頃 茶コンテ 25×18
2 女の顔 1950頃 木炭 34×26
3 萩原朔太郎 1955頃 鉛筆 28×22
4 手の習作(26聖人) 1958-62頃 木炭 53×35.5
5 フランシスコ・キチ 1958-62頃 鉛筆 22.5×16.5
6 ルドビコ・白衣 1958-62頃 木炭 51.5×36
7 聖フェリッペ・デ・ヘスス 1958-62頃 木炭 180×54
8 聖パウロ・茨木 1958-62頃 木炭 180×55
9 帽子の男 1964 コンテ 14.5×15
10 ANNA 1964 鉛筆 32×24.5
11 原の城 1964-71頃 赤コンテ 32×22.5
12 原の城 1964-71頃 鉛筆 37×22.5
13 啄木 1965頃 鉛筆 32.5×22.5
14 ダミアンの若い顔 1965-75頃 鉛筆 26.5×20
15 ダミアン 1965-75頃 木炭 55×36.5
16 ダミアン(正面) 1965-75頃 鉛筆 32.5×23
17 聖アンナ 1970頃 鉛筆 37×27
18 キリスト 1972 木炭 37×27
19 「流沙」装画・荒野の羊飼い 1977-1979 木炭 15.8×21.8
20 「流沙」装画(無題) 1977-1979 木炭 15.4×22.6
21 「流沙」装画(無題) 1977-1979 木炭 15.7×21.3
22 「流沙」装画・リュクサンブール 1977-1979 木炭 16.3×23.3
23 「流沙」装画(無題) 1977-1979 木炭 15.7×22.8
24 「流沙」装画・ステップ型砂漠 1977-1979 木炭 15.8×25
25 聖クララ 1978頃 鉛筆 43.5×34.5
26 女の顔 1980頃 コンテ 42×34
27 LOLA 1980頃 木炭 39×28.5
28 日色さん 1985 鉛筆 48×34
29 ダミアン神父 1986 木炭 180×80
30 聖セシリア 1986 木炭 180×80
31 少女マリア 1986 木炭 48.5×34.5
32 ゆり 1986 木炭 32×27.5
33 エルサレム 1986 木炭 40.5×28
34 女の顔 1987 コンテ 38×30
35 女の顔 1992 木炭 43×35





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