光葉博物館 1999年度 6月

- 20年の歳月をかけて日本の古典建造物を描く −
穂積和夫イラストレーション原画展


開催期間
1999年6月14日〜7月17日

ごあいさつ
展覧会によせて
穂積和夫略歴
出品作品



ごあいさつ

   “イラストレーションで歴史を語る”  西洋ではマコーレが建造物をイラストレーションで情報発信し、東洋では穂積和夫氏が法隆寺や桂離宮など、日本の代表的な建造物を描き、世界へ日本文化を発信しています。
 穂積和夫氏は、服飾、自動車のデザイン等の幅広いイラストレーションを手掛けられ、ビジュアル・デザインの第一線で活躍されてきました。その中でも建造物シリーズは、建築学を学ばれた確固とした基礎を背景に、ライフワークの一つともなった記念碑的作品群です。正確な時代考証に基づいて描かれた建造物、風俗、人々の生活が、時空を超え私たちを描かれた世界に誘います。
 「線」で表現するデッサンは、描く人の心を映し出す鏡です。展示されたイラストレーションから、対象への眼差しや想いを、充分に味わっていただければ幸いに存じます。
 穂積和夫氏は本学生活環境学科非常勤講師をなされ、今回ご好意により建造物シリーズを中心とした原画展を開催する運びとなりました。このような展覧会を開催できましたことを、穂積和夫氏をはじめ、関係各位に深く感謝するとともに、御礼申し上げます。

 
昭和女子大学光葉博物館 館長 加藤 澄江


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展覧会によせて

 なくなってしまった建築を、見たいと思ったことはありませんか。 私の町のお城は、どんな恰好をしていたのだろうか、と想像してみたこと はないでしょうか。
 そのようなとき、頼りになるのが、イラストレーションです。そのイラストレ ーションも建物を正確に描くことができればいいのではありません。 建物にあわせて、まわりの町並みや木などの風景、そして人や乗り物ま で描くことができると、より実感が出てきます。
 また、屋根を取って中を見せたいとか、真中から切って、中の構造を見 せたい、ということを考えたりします。
 このような時、この頃はコンピューター・グラフィックスという奥の手があり ますが、コンピューターではまだ細かく書き込んだり、建物も人も同じよう なタッチで描くことができません。  今、画面の中のすべてを、違和感なく完璧に調和させることができるの は、穂積和夫さんのイラストレーションをおいて、ほかにはないのです。
 穂積さんのイラストレーションには、絵画にはない何かがあるのです。 穂積さんのイラストレーションから、その時代の香りをかぎとり、その時代 に浸ってほしいと思います。

 
昭和女子大学大学院生活機構研究科 教授 平井 聖


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穂積和夫略歴

 1930年東京生まれ。東北大学工学部建築科卒業。松田平田設計事務所勤務を経てフリーのイラストレーターとなる。以来メンズ・ファッションや自動車などの分野で出版、広告界に活躍、ファッションに関しては日本のメンズファッションの第一人者として「メンズクラブ」「ポパイ」「ホットドッグプレス」「チェックメイト」などのメンズマガジンに寄稿。VANヂャケット、各自動車メーカーのポスター、映画ポスター、CDジャケットなどを多く手がけ、現在はおもに日本の歴史的な建造物や町並み、歴史風俗などを描くテーマに意欲的に取り組んでいる。
 今回の原画展では1981年から1999年まで、準備期間を含め約20年の歳月をかけて描いた絵本シリーズ「日本人はどのように建造物をつ くってきたか」の全作品のなかから70数点を選んで展示しているが、その第1巻「法隆寺」で第28回サンケイ児童出版文化賞を受賞。 本学生活環境学科非常勤講師を勤め、セツモード・セミナー、京都デザイン専門学校の講師としても後進の指導に当たっている。

主な共著書
シリーズ「日本人はどのように建造物を作ってきたか」 全10巻 草思社
「日本建築のかたち」 彰国社
著書
「日本建築と町並みを描く」 彰国社
「自動車のイラストレーション」 ダヴィット社
「大人の男こそオシャレが似合う」 草思社
「絵本アイビーボーイ図鑑」「絵本アイビーギャル図鑑」 講談社
訳書
「男の着こなし」 草思社
Homepage:http://www2u.biglobe.ne.jp/~hozkaz/



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出品作品

・法隆寺
・奈良の大仏
・江戸の町(上・下)
・大坂城
・巨大古墳
・平城京
・桂離宮
・京都千二百年(上・下)
・その他 女性スケッチ、ボストン風景などの小品






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