1年次:高校で学んだ現代文を深めるために日文を選んだ私は、入学当初、文学系の授業ばかり選択していました。しかし、必修科目だった「日本語学入門B」で日本語の奥深さに出合います。母語であるはずの日本語が分からなくなる感覚は新鮮でした。後期からは、図書館に並ぶ本の分類方法が知りたくて司書課程の履修も始めました。
2年次:日本語会話パートナーとして本学在籍の留学生との交流を始めました。1年次の日本語学の授業で触れた、日本語を外から眺める面白さを実感します。一方で文学への興味もますます高まり、日本文学Ⅰ(近代C)などを履修しました。高校までと異なり、正解にとらわれず作品とじっくり向き合える自由な世界に強く惹かれました。
3年次:近現代文学ゼミへの所属を決め、本格的に文学を学びはじめました。文学好きしかいない空間で遠慮なく交わされるやり取りは、どれも熱量が高く充実しています。様々な意見を聞くことで、独りよがりではない多面的な視点も得られます。
4年次:「星新一が描くコミュニケーション」をテーマに、卒業論文の調査と発表を繰り返しました。「あなたはどう考える?」という問いに答え続けるのが文学です。4年間、日本語学の学修や留学生との交流など様々な経験を積んできました。その全てを糧にしながら、自分なりの答えを見つけて集大成としてまとめました。
現在:発達支援療育士として、発達障がいやその可能性のある子ども達を支援しています。在学中のノートテイクを通じ、必要な環境が整っていないために大学生活で困りごとを抱える利用学生の姿から個々に合わせた支援の必要性を強く感じました。療育は文学と同じく答えもゴールもありませんが、それにじっくり向き合える日文生としての強みを仕事に活かしていきたいです。
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